投稿者: 栗本奈央子(Naoko Kurimoto) 15 Feb 2018

うさぎで溢れる岡崎神社:今月の神社

うさぎで溢れる岡崎神社:今月の神社 © N.Kurimoto

「今月の神社」は、自他共に認める神社好きの記者が、より多くの人に神社の魅力を知ってもらおうと始めた企画です。お守りから歴史上の有名人物にゆかりのある神社まで、これから半年間、月に1回、全国各地の様々な神社を紹介していきます。

今月の神社プロフィール

名称:岡﨑神社
御祭神:素盞鳴尊(スサノオノミコト)、奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)
御利益:厄除け、子授け、安産、縁結び

厄除けと安産祈願にご利益のある神社

岡﨑神社は794年の平安京遷都の時、都を怨霊などから守るために、桓武天皇(かんむてんのう)に建立された神社のひとつ。厄除けの神として信仰されていましたが、祀られている神様が夫婦神とその子供であることや、その神様のお使いであるうさぎが多産であることから、子授けや子育ての神様としても信仰されるようになりました。1178年には、高倉天皇(たかくらてんのう)の中宮が安産祈願でお供え物を奉納し、安産の神様としても信仰を集めています。岡﨑神社では、安産を願う妊婦が、腹帯を持ち込んで祈願する慣わしがあるそうです。

境内のあちこちにうさぎの姿

岡﨑神社のある岡﨑東天王町周辺に、昔「洛外(らくがい)」と呼ばれる都の郊外で、境内や周囲の野原にはたくさんのうさぎが生息していたそうです。このことからうさぎが土地の守り神のお使いと考えられるようになり、境内の至る所に狛犬ならぬ狛うさぎや、うさぎの置物、お守りなど、うさぎにちなんだものが次々と置かれるようになったのです。

中でも特に人気があるのは、参拝者が身を清めるための手水舎にある子授けうさぎ像。水を掛けてお腹をなでると子宝に恵まれるという縁起があり、たくさんの人に撫でられた黒い御影石のうさぎ像はピカピカになっています。

2011年のうさぎ年に合わせて奉納された狛うさぎは、子どもでも頭をなでられるように、高さを低く小さなサイズにしたという宮司のこだわりが。参拝に訪れた若い女性から家族連れ、お年寄りまで「かわいい!」との歓声とともに足を止めていました。

また、社務所で売られているお守りやおみくじにも、うさぎの姿が見られます。おみくじは手のひらサイズのうさぎの人形の中に入っており、この人形を目当てにおみくじを引く人も。ずらりと並んだうさぎはどれもかわいいので、選ぶのを迷ってしまいますよね。境内でお話を伺ったところ、お守りでは、2色を夫婦で持つ子授け守りや、幸運がうさぎのように「跳び上がる」と言われる「飛躍守(ぴょんまもり)」が人気だそうですよ。いずれも、お守り袋にはうさぎの姿が縫いこまれています。

うさぎ好きにおすすめの神社

京都には清水寺(きよみずでら)や八坂神社(やさかじんじゃ)など全国区で知られる寺社があり、いつもたくさんの人で賑わっていますが、岡﨑神社ではそれほど多くの観光客が訪れているわけではありませんでした。しかし、うさぎ好きの人を始めとする“知る人ぞ知る”神社で、インターネットで検索すると個人のブログなどでたくさん取り上げられていました。

徒歩圏内には平安神宮(へいあんじんぐう)や金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)もありますので、これらの有名な観光スポットとあわせて散策してみてはいかがでしょうか。

ねずみや猿も神様のお使いに

岡﨑神社の神のお使いはうさぎですが、このほかにも稲荷神社にいる狐をはじめ、様々な動物の像がある神社は意外と多いものです。たとえば同じ京都市内をみても、岡﨑神社と同じ左京区にある大豊神社(おおとよじんじゃ)には、狛ねずみや、狛猿、狛鳶(とび)がおり、護王神社には狛猪がいます。

こうした動物たちは、それぞれの神社で祀られている神様と関係がある動物たち。自分のお気に入りの動物が関係する神社を探し、その関係性を知って参拝するのも、神社を楽しむための方法のひとつかもしれません。


栗本奈央子 / Naoko Kurimoto

栗本奈央子 / Naoko Kurimoto

旅行業界誌「トラベルビジョン」編集部の栗本です。神社が好きで、趣味で全国の神社を巡っています。


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