投稿者: 栗本奈央子(Naoko Kurimoto) 24 Jul 2017

夏におすすめ!滝に癒される熊野那智大社:今月の神社

夏におすすめ!滝に癒される熊野那智大社:今月の神社 © N.Kurimoto

「今月の神社」は、自他共に認める神社好きの記者が、より多くの人に神社の魅力を知ってもらおうと始めた企画です。お守りから歴史上の有名人物にゆかりのある神社まで、これから半年間、月に1回、全国各地の様々な神社を紹介していきます。

今月の神社プロフィール

名称:熊野那智大社(http://kumanonachitaisha.or.jp/
御祭神:大己貴命(おおなむちのみこと、大国主命)
御利益:延命長寿など

拝殿と本殿のない自然崇拝の神社

熊野那智大社のおすすめポイントは、別宮にある飛瀧神社。神社の鳥居をくぐると、133メートルもの高さのある「那智の滝」があります。多くの神社で見られる、神様を拝む拝殿や、ご神体を安置する本殿などの社はありません。実はこの飛瀧神社は、滝こそがご神体なんです。古くから日本では、自然の滝や岩などを信仰の対象とする文化があり、この飛瀧神社もそのうちの一つ。鳥居をくぐるとすぐ滝が見えるのは、自然崇拝の象徴ともいえる光景です。

鳥居の前に立ち、まずは一礼を。その後、滝を近くで拝観するために左の入り口で参拝料の300円を納めましょう。入り口で参拝料を納めると、拝観の記念として、記念に紙で出来た手のひらサイズのお守りがいただけます。入り口を抜けると「延命長寿のお瀧水」が飲めるスポットもあります。これがまろやかなお味でなかなかの美味。体の中から健康になれそうです。

あとは神聖で澄み切った空気の中、毎秒1トンという勢いで流れ落ちる滝を近くで眺めましょう。滝に近づくと、ご神体の水しぶきが体に降りかかり、そこで深呼吸すると緑の香りと水気を含んだ空気が体に入ってきます。ただそこに立っているだけで、疲れた心も体もリフレッシュ。ご神体に直接触れ、飲み水として体内に取り込むことができるなんて、日本に数ある神社の中でも、珍しい体験です。

飛瀧神社に御参りした後は、さらに続く坂と階段をのぼって、熊野那智大社の本殿やお隣の青岸渡寺へ。青岸渡寺の境内からは、滝の全景を見ることができるので、おすすめです。

風情のある神社までの道のり

熊野那智大社に行くまでにはいくつかのルートがありますが、一番のおすすめは熊野古道をたどるルート。熊野古道とは各地から熊野三山と称される熊野那智大社、熊野本宮大社、熊野速玉大社を目指す古い道のことで、ルートの中には和歌山県の高野山や、三重県の伊勢神宮から熊野三山を目指すルートがあり、スペインとフランスにまたがるサンチャゴ・デ・コンポステーラのような日本の巡礼道です。

熊野古道の特徴は、石畳の道。熊野那智大社までに向かう参道にも、石畳の道が続いています。参道の脇には、夏の暑い日差しを遮るように杉や檜の木が立ち並んでおり、気持ちの良い森林浴が楽しめます。

大門坂という坂道付近にある大門坂茶屋では、熊野三山へのお参りが盛んだった平安時代の衣装も貸し出しているので要チェックです。見た目によらず意外と涼しく歩きやすく、平安時代の気分で散策が楽しめます。

少し足をのばせば温泉も

神社好きの私としては、熊野那智大社まで来たなら、熊野三山の残りの2社も巡ってほしい。全てを歩いて回るのはちょっと、という方には、熊野三山を周遊するバスを利用するのもおすすめです。

また、熊野三山の周辺には、川沿いに自分で温泉を掘って楽しむことができる川湯温泉や、日本最古の温泉と言われる「つぼ湯」のある湯の峰温泉などの温泉地があるので、宿泊を兼ねてのんびり滞在することもできます。私が滞在した湯の峰温泉には、湯筒という源泉の湧き出口があり、温泉の熱で卵や野菜を調理できる場所がありました。出来上がった卵やさつまいもは、温泉の程よい塩加減がきいていて、とても美味しかったです。読者の皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください!


栗本奈央子 / Naoko Kurimoto

栗本奈央子 / Naoko Kurimoto

旅行業界誌「トラベルビジョン」編集部の栗本です。神社が好きで、趣味で全国の神社を巡っています。


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